めんどくさい恋愛関係がなくなってスッキリするのかと思っていたけれど、全くスッキリしなかった
私の心はいつだってそう
わがままで
気分屋で
自分に嫌気がさした


導かれるように、ライブハウスへ吸い込まれた。
今日は確かあのバンドが出る日だ
もう最初のバンドの演奏が始まっていて振動が響く。
防音扉を思い切り開ける

音楽が入り口に流れだす

そして私は包まれたんだ。

最初の出番だったらしい

私は後ろで呆然と聞いていた
口が開いていたかもしれない
うなだれた姿は

もう私の残像が残らないほど
疲れていた、

心はまた
音楽によって治療され
やわらかくなる。

そして余分なものを
目から落としてくれるんだ。

照明は相変わらず1パターンでチカチカと艶やかに光りだす


3人のステージ上の人たちのシルエットが
私の心を何処か安心させたみたいだった。



涙は止まらない

悲しい
怖い
不安
嫌だ

恐怖に
飲まれていたんだ