「大天使様がいけないのよ。あなたがいる上にあたしを堕としたりするから」
何だ?‘’だいてんし‘’って。
いや、それよりも、
「ちょっと待って、オレがぐしゃぐしゃってどういうことだ?」
ルナは二ッコと微笑んでオレから離れた。
羽毛のような素材の服がビキニ状に素肌を隠している。
童顔気味の顔に反比例したスタイル。
目をそらすと、そこに、何人もの薄きみどりの白衣を纏った人間が群がっていた。
中央にベットがあり、見覚えのある顔の人間が横たわっている。
オレだ。
え?
じゃあ、ここにいるオレは一体何なんだ。
初めて自分の体と状況を見る。
空気に溶けるように薄い影な体。
それに、宙に浮いている。
「オレは、死んだのか?」
ベットの上の自分は、口から気道を確保できなかったのか、喉に穴を開けられて、そこから管を通されている。
その下は、おなかを開かれて、どこからかわからない出血の箇所を手探りで探さ
れているところだった。