そうして、どのくらいの時間が経ったのだろう。 亜莉子(アリス)は耳を塞いでしゃがんでいた。 受話器は落としたまま。 テレビはすでに別のニュースを報道している。 あれから、何回も電話がかかってきていた。 だけど、聞こえないフリして無視した。 何も聞きたくない。 もう、何も聞こえて欲しくない。