恋口の切りかた

ちょっと変わった普通の女の人だ。

夜中に神社に来るのが好きな女の人だ。


私は恐怖で気が変になりそうだったけれど、何とかそう思い込もうとした。


でも、


鬼の角のように、頭から火のついた蝋燭を生やしているその女の人は、

よくよく見ると、凄い背の高さでそびえ立っていて、

口から紡がれ続けている呪詛の言葉も、とても女の声とは思えない獣めいた声で響き渡っていて、


「いやあああ──っ」


恐怖のあまり、私は絶叫してしまった。



怪談で聞いたとおりに、鬼女の首がこちらを向いて、




目が合った。

合ってしまった。



すると、




「誰だァ──」




鬼女は恐ろしい叫びを上げ、髪を振り乱してこちらに向かってきて──



「やだあああああ──!?」



私は完全に理性を失って、迫り来る鬼女に向かって腰の刀を引き抜いた。