恋口の切りかた

視界を白い影がよぎった。



蝋燭の灯りが、鬼火の如く蠢いている。



「ひっ……」

そこにいたモノを目にして、私は思わずへたり込んだ。




注連縄の巻かれた御神木に向かって佇んでいたのは、


白い装束に身を包み、

長い黒髪を振り乱し、

頭には蝋燭を立てて、

悪鬼の形相をした──


──鬼女そのものだった。