恋口の切りかた







つまり、





これは世に言うところの






「夜這いか?」



俺の麻痺した脳味噌はその言葉を抽出した。



「よば……!?」

絶句する気配が伝わってきて、

数秒の間の後、



「違う!!」



悲鳴に近い声で留玖が否定した。



「ばか! エンのヘンタイ!」

変態って……

夜這いの他にどういう解釈があるんだ?

「違う! そうじゃなくて、その……」

留玖はまたしても消え入りそうな声になる。



「……怖いんだもん」



「はあ?」


やはり俺の脳味噌は半分活動を放棄している。


留玖はそんな俺に、
今にもこぼれ落ちそうなほど、涙がいっぱい溜まった瞳を向けた。



「……あんなの見ちゃったせいで……怖くて、一人じゃ眠れないんだもん」