恋口の切りかた

「なんだ、あれ?」

堀に沿って横手に伸びる道の先に目をやった円士郎が立ち止まった。


「な、なななななに?
もう、また……やめてよ、エン」


私は震えながら円士郎の顔を見上げて、ぎくりとした。


提灯の灯火に照らされた円士郎は、

ぎょっとしたような、
信じられないものを見たというような顔で、

大きく目を見開いていた。


無言で円士郎が提灯を私の手に押しつけ、
左手を刀の鞘に持っていった。



や、やだ……なに?



私は恐る恐る円士郎の視線の先に目を向けて、





悲鳴が聞こえた。