恋口の切りかた

こんな事件が表沙汰になって、

自分の縄張り内で、
自分の店の女ばかりが殺され、
辱められた死体で見つかった──

などと噂が立てば……


組の信用も貸元の面目も
ガタ落ちの丸つぶれである。


銀治郎としては、大金積んでも操り屋に情報操作を頼みたくなるというものだろう。


任侠ガラミかよ……。


「ここはお二方とも、ご内密に願いますよ」

遊水は唇に立てた人差し指を当ててそう言った。


「俺もお二方を始末するような真似はしたくないんでね」


冷笑の浮かんだ白い顔から、
その警告に潜む本気を見てとって、

鬼之介がごくりと喉を鳴らした。