恋口の切りかた

俺は、この閉ざされた空間を見回した。


「ここは……」




──座敷牢──


という言葉が浮かんだ。




「御察しのとおり、我が伊羽家の座敷牢──そして懐かしい私の住み処だ」


「……なんだと?」


耳を疑った俺に、伊羽は覆面の下から低い哄笑を上げ、



「私はね、十五の年までこの座敷牢で過ごしたのですよ」



想像を絶する信じ難い告白をした。



「父や兄たちの玩具としてね」



それはあまりに衝撃的な響きで、

俺は完全に言葉を失った。