おそらく鎧が無理な動きをしたせいで脱臼でもしているだろうから、ともかく手当てをしたいと虹庵が言って、
しかし、全身から刃物を突き出した鎧に入ったまま静止していては、触れることもできない。
宗助や門弟たちが、気絶したままの鬼之助から何とか物騒な鎧を剥ぎ取ろうと四苦八苦している横で、
俺は道場の軒下に黙って座り込んでいる冬馬と、
それをおろおろと途方に暮れた顔で見下ろす風佳と、
そんな二人を心配そうに見つめる留玖に気がついた。
「そんな所でじっとしてたら寒いだろ、冬馬」
俺は留玖から聞いた冬馬の試合の話を思い出しつつ、この血の繋がらない義弟に声をかけた。
歩み寄った俺の気配に気づいて、冬馬が血の気の失せた白い顔を上げて俺を見た。
「兄上……」
「おう、道場破りの腕を切り落としたんだって?」
俺の口から出た言葉に、許嫁殿が息を呑み、「円士郎様……!」と咎めるような声をかけてくるが、無視。
俺は冬馬を見下ろして、ニッと笑いかけた。
「お前もやるじゃねェか!
あいつらにもいい薬ンなったろ。
遊水から聞いたが、これでもうアクドい道場破りからも手を引くんじゃねーか?」
軽い調子で言った俺を、
冬馬は大きく見開いた目で、まじまじと見上げた。
しかし、全身から刃物を突き出した鎧に入ったまま静止していては、触れることもできない。
宗助や門弟たちが、気絶したままの鬼之助から何とか物騒な鎧を剥ぎ取ろうと四苦八苦している横で、
俺は道場の軒下に黙って座り込んでいる冬馬と、
それをおろおろと途方に暮れた顔で見下ろす風佳と、
そんな二人を心配そうに見つめる留玖に気がついた。
「そんな所でじっとしてたら寒いだろ、冬馬」
俺は留玖から聞いた冬馬の試合の話を思い出しつつ、この血の繋がらない義弟に声をかけた。
歩み寄った俺の気配に気づいて、冬馬が血の気の失せた白い顔を上げて俺を見た。
「兄上……」
「おう、道場破りの腕を切り落としたんだって?」
俺の口から出た言葉に、許嫁殿が息を呑み、「円士郎様……!」と咎めるような声をかけてくるが、無視。
俺は冬馬を見下ろして、ニッと笑いかけた。
「お前もやるじゃねェか!
あいつらにもいい薬ンなったろ。
遊水から聞いたが、これでもうアクドい道場破りからも手を引くんじゃねーか?」
軽い調子で言った俺を、
冬馬は大きく見開いた目で、まじまじと見上げた。



