「道場破り?」
冬馬は顔をしかめた。
最近、城下の道場を訪ね歩いて勝負をふっかける輩がいるということは噂になっていた。
道場側が負けると、町の真ん中に立て札を立てて晒し者にし、道場の風評を貶めるとかで、
道場主の間では問題になっているらしい。
「よりによってこんな日に……」
渋面を作る冬馬の横で、
「面白そう──!」
私と風佳は目を輝かせた。
「姉上、風佳殿、なんで楽しそうなんですか……」
冬馬はげんなりした様子で溜息をついた。
「師範の不在時に、他流の者との勝負を行うわけには参りません」
冬馬は相変わらずお固い──というか、この場合しっかりしていると言うべきか──そんなセリフを私たちに言って、
「追い返せ」
にべもなく宗助にはそう命じた。
「それが……」
再び宗助は言い淀んだ。
「門下の方々も追い返そうとされたのですが、
道場破りたちは、
『ならばこの道場は敗北を恐れて勝負から逃げた腰ヌケだと言いふらす』
──と」
「なに!? 無礼な!」
冬馬が立ち上がった。
「宗助! お前も来い!」
うわぁ、と私は思った。
何て言うか……冬馬ってホント乗り易い……。
冬馬は顔をしかめた。
最近、城下の道場を訪ね歩いて勝負をふっかける輩がいるということは噂になっていた。
道場側が負けると、町の真ん中に立て札を立てて晒し者にし、道場の風評を貶めるとかで、
道場主の間では問題になっているらしい。
「よりによってこんな日に……」
渋面を作る冬馬の横で、
「面白そう──!」
私と風佳は目を輝かせた。
「姉上、風佳殿、なんで楽しそうなんですか……」
冬馬はげんなりした様子で溜息をついた。
「師範の不在時に、他流の者との勝負を行うわけには参りません」
冬馬は相変わらずお固い──というか、この場合しっかりしていると言うべきか──そんなセリフを私たちに言って、
「追い返せ」
にべもなく宗助にはそう命じた。
「それが……」
再び宗助は言い淀んだ。
「門下の方々も追い返そうとされたのですが、
道場破りたちは、
『ならばこの道場は敗北を恐れて勝負から逃げた腰ヌケだと言いふらす』
──と」
「なに!? 無礼な!」
冬馬が立ち上がった。
「宗助! お前も来い!」
うわぁ、と私は思った。
何て言うか……冬馬ってホント乗り易い……。



