恋口の切りかた

野暮な詮索とは思ったんだがね、と遊水は俺の顔色を観察しながら続けた。

「橋に駆けつけた時──俺のような得体の知れねえ男の裏商売を知ってなお、友と呼んでくれた円士郎様に、

こいつは友人としての忠告だ。
自覚がねえなら気をつけるんだな。

俺がこう思ったってことは、他の者にもそう受け取られる可能性があるってことだ。
その時には、問答無用で詮索されるぜ?」


黙っている俺を見て、遊水は溜息を吐いた。


「あのな。俺が何を言ってるかわかんねェかい?

円士郎様には身近に一人、色の道に長けたお人がいらっしゃるだろう」


遊水は軽く辺りを確認するように見回してから、


「晴蔵様だよ」

と言った。


「お父上の前であんな態度を見せてみな、一発で怪しまれるぜ」

「────!」


遊水は息を呑む俺を緑色の瞳で見つめた。


「実際のところ、あんたとおつるぎ様はどういう関係なんだ?」

「……留玖は、俺のことを大切に思ってくれてるだけだ」

カラカラに乾いた喉で、俺はかろうじて口にした。

大切に……ねえ、と遊水は納得したようなしていないような様子で呟き、


「で? 円士郎様はどうなんだ?」

と尋ねた。