恋口の切りかた

しかし、
こんな俺の思いと
留玖の思いとの間には

大きな食い違いがあったようで──


夜中に厠に立って戻ってきたら、
留玖の姿が消えていて

俺は仰天するハメになったのだが。





──朝。

橋の上で見つかった三つの遺体は、城下町を騒然とさせ
役人たちは頭を抱えた。


浪人風の死体は三つ。

斬り合ったような形跡もある。


が、何がどうなって
あの橋の上に三つの遺体が横たわることになったのかは──

俺たちしか知らない。

さすがにどう考えてもわからないだろう。



奉行所でも、もちろん辻斬り魔との関係は真っ先に考えたようだが

死体のうち誰かが犯人で相討ちで死んだのか、
他に三人を襲った者がいるのか……。



城下では様々な憶測が飛び交い──


あの太鼓橋は元々「三年橋」という名前だったのだが、

事件のせいで、



「三人橋」



とそう呼ばれるようになった。