恋口の切りかた

おれは彼の名前の横に座り込んで、指先で「蓮」と書いた。

やっぱりよく似ていた。


「うお!? お前のほうが難しい漢字知ってるじゃねえか。
お前、年いくつだ?」

「生まれたのが二月だから…数えで八つだ」

「なに!? 俺よりも一つ下じゃねえかよ。
なんで蓮なんか知ってるんだ?」

「へへ、先生に教えてもらったんだ。おれが二番目に好きな花の名前だから」

「へえ、一番好きな花は何だ?」


おれは、ぱあっと頬がほころぶのを感じた。