恋口の切りかた


  【円】

「鳥英さんとは仲、良いんだね」
「綺麗な人だよね」
「夜、泊めてもらった?」

留玖が何か誤解した様子で言って、俺は慌てた。

彼女とはただの友人だということを説明したのだが──あまり上手く伝わらなかったらしい。


そのあと鳥英の口から説明を聞いて、ようやく留玖は納得してくれたようだったが……


確かに、

誓って、

俺と鳥英は男女の関係ではない。


鳥英が激怒していたように、夜にばかり訪れて泊めてもらったのも事実だとは言え、俺は彼女には指一本触れていない。



……彼女には、だが。



留玖が機嫌を損ねた様子だったのは、やはり──

俺の胸の内にある疚しさを敏感に感じ取ったからだろうか。




話はやや遡る。