恋口の切りかた

うつむいていた血だらけの留玖が顔を上げた。

伊羽は留玖を見て、

「こちらも結城殿の御子息か? 漣太郎殿の弟君と言ったところかな」

やっぱり性別を間違えやがんのな。


「いかにも」

それにまた、しれっとうなずく親父殿。


「さすが、代々剣術指南役を務める結城家ですな」

とか、感心ともあざけりともつかないボソボソした声音で言って、
伊羽はふふ、と笑った。

「それにしても、下手人を仕留めたのがご子息とは──まずいでしょう。いささか軽率にすぎる行動でしたな」


留玖がびくっと肩を震わせて、


「こいつは悪くありません!」


気がつけば、

俺は、この得体の知れない城代家老の前に座って両手を畳についていた。