りつ殿は、堀口が語っていた「結城晴蔵が下手人に堀口文七郎を推挙した」という部分をかくし、そこは伊羽家に対抗できる家柄の結城家に逃げ込んできたとだけ言って、
ことの顛末(てんまつ)を説明した。
話を聞いた親父殿と、覆面頭巾はしばらくなにごとか考えているようだったが、やがて──
「この者、他には何か申していませんでしたかな?」
と、覆面家老が底冷えする低い声で言った。
「たとえば──誰に命じられて私をねらったか? 他に荷担した者は誰か? ──とかね」
俺とりつ殿はぎくりとして、思わず視線を交わしたが……
「いえ、何も」と、りつ殿は首を振った。
「おやおや」
覆面家老は大げさな動作で首をすくめた。
ことの顛末(てんまつ)を説明した。
話を聞いた親父殿と、覆面頭巾はしばらくなにごとか考えているようだったが、やがて──
「この者、他には何か申していませんでしたかな?」
と、覆面家老が底冷えする低い声で言った。
「たとえば──誰に命じられて私をねらったか? 他に荷担した者は誰か? ──とかね」
俺とりつ殿はぎくりとして、思わず視線を交わしたが……
「いえ、何も」と、りつ殿は首を振った。
「おやおや」
覆面家老は大げさな動作で首をすくめた。



