恋口の切りかた

しかし──


側室は、妾だ。


ずっと昔、その言葉を傷ついたように口にした彼女を、そんな立場に追いやるのか……?




一国の主君となった運命を、ただ一つ恨む理由があるとすれば──


留玖を俺の正室にしても、側室にしても、

妥協した選択にしかならず、彼女に最善の幸せを与えられなくなってしまった、このどうしようもない現実だった。