恋口の切りかた

円士郎の手が私の頬から離れて、

それから彼は私の両肩をつかんで、私を真っ直ぐな目で見つめた。




いつの間にか昇った月が、辺りを白々と照らしていて、

円士郎がくれたかんざしのような銀の花弁が、私たちの上にひらひらと降っていた。




「留玖。もう一度、奥に上がってくれ」




円士郎はじっと、私の目を捕らえたままそう言った。




「今度は、俺のために──」