「いや……!」

私は首を横に振って、叫んだ。

「いやだよ……!」



絶望的な確信があった。


ここで、彼と別れたら──

円士郎を置いて、この場を後にしたら──


戻ってきた時には、全てが終わっている。



大好きな円士郎は、この世からいなくなってしまっている──。