恋口の切りかた

「エン……!」

安堵したような少女の声がした。


「こういう勝負は、俺のほうが得意だったようだな」


夜叉之助を見下ろして、視線を外さぬまま俺は言った。


「俺も、てめえら盗賊が憎いんだよ」


突きつけた刀を握る手に力を込めて、

俺はこちらを睨み上げてくる男を睨み返した。


「さっき、てめえは自分が実戦慣れしてるという意味の言葉を口にしたが──

その『実戦』で、てめえがこれまで斬ってきたのはどういう人間だ!?

てめえらとは何の関わり合いもない、平穏な毎日を真面目に生きていた奴らだろうが!」


こいつらのせいで、

俺の大切な少女は──

留玖は──


「てめえらはそうやって、他人のささやかな幸せを平然とぶち壊してきたんだ!」


雨に濡れた刃が、夜叉之助の喉元で稲妻をぎらぎらと照り返した。


「勝負あったな、闇鴉の夜叉之助」


俺は冷徹に告げて、