風が吹いて、庭木が揺れた。 梢の水滴が散って、 一瞬、夜叉之助が目を瞑って── 俺は迷わず、左手の脇差しを夜叉之助に向かって投げつけた。 夜叉之助が左の刀でそれを弾き、 脇差しを追って踏み込んでいた俺に右の長刀で斬りつける── ──刹那、 俺は大きく身を沈み込ませ、 濡れた足場を滑るようにして、そのままの勢いで夜叉之助の足に蹴りを加えた。 足を取られて、夜叉之助がその場に倒れる。 互いに泥水の中に転がり──