空が光って、ゴロゴロと雷の低いうなりが降ってきた。
「出会う前から──結城晴蔵の息子について調べた時から──俺は貴様のことが気に入らなかった」
じりじりと横に位置を移動しながら、夜叉之助はそう吐き捨てた。
「出会って、はっきりと憎しみに変わったよ。
貴様は、俺が持たぬもの全てを持っている……」
氷のような声でそう言って、
夜叉之助がこちらに飛び込んで、剣撃を繰り出してくる。
同時に俺も剣を振るって──
互いの長刀が合わさり、動きが止まる。
「だから、奪い取ってやろうと思ったのさ」
夜叉之助は、ぞっとするような表情を作った。
「金、身分、そして留玖も──」
人を殺めることに慣れきって、それを何とも思わない者の顔だ。
紛れもない、盗賊の頭目の顔だった。
鍔迫り合いの間合いまで近づかず、互いの刀の切っ先を擦り合わせるようにして隙を窺いながら移動し、木立の下に入る。
構えた刃の先で、盗賊の男は表情を歪めた。
「この俺から弟を奪って、ぬくぬくと生きてきた貴様から──同じように貴様の全てを奪ってやりたかった……!」
離れた場所から「夜叉之助……」と呟く冬馬の声が、かすかに耳に届いた。
「出会う前から──結城晴蔵の息子について調べた時から──俺は貴様のことが気に入らなかった」
じりじりと横に位置を移動しながら、夜叉之助はそう吐き捨てた。
「出会って、はっきりと憎しみに変わったよ。
貴様は、俺が持たぬもの全てを持っている……」
氷のような声でそう言って、
夜叉之助がこちらに飛び込んで、剣撃を繰り出してくる。
同時に俺も剣を振るって──
互いの長刀が合わさり、動きが止まる。
「だから、奪い取ってやろうと思ったのさ」
夜叉之助は、ぞっとするような表情を作った。
「金、身分、そして留玖も──」
人を殺めることに慣れきって、それを何とも思わない者の顔だ。
紛れもない、盗賊の頭目の顔だった。
鍔迫り合いの間合いまで近づかず、互いの刀の切っ先を擦り合わせるようにして隙を窺いながら移動し、木立の下に入る。
構えた刃の先で、盗賊の男は表情を歪めた。
「この俺から弟を奪って、ぬくぬくと生きてきた貴様から──同じように貴様の全てを奪ってやりたかった……!」
離れた場所から「夜叉之助……」と呟く冬馬の声が、かすかに耳に届いた。



