恋口の切りかた

俺が右手で斬りつけた長刀を、夜叉之助が左の小太刀で受ける。

夜叉之助はすぐさま俺の刀を押さえ込み、そのまま長刀で俺に斬りつける。


俺も小太刀でそれを受け止めて、


夜叉之助が絡め上げるように刀を跳ね上げる。


俺が後ろに跳び下がって、再び間合いが開いた。



「ほう?」


両手の刀を構え直す俺を見て、

夜叉之助が雨の向こうから、

感心しているような、
小馬鹿にしているような、

そんな調子で言葉を寄越してきた。


「今度は前のように刀を飛ばされなかったか。

本当に手加減なしの真剣勝負のほうが得意なようだな」


言うなり、今度は夜叉之助のほうから間合いを詰めてきた。