恋口の切りかた




「この人殺し!」



降りしきる雨の向こうで、おひさが嬉々とした表情を浮かべた。



「あんた、人を殺すのが大好きなんでしょ」



私を指さしてどなるおひさと、おびえた目で私を見上げたまま座り込んでいる盗賊とを、私は交互にながめた。



「あんた、人を殺すのが楽しくて楽しくて仕方がないんでしょ!」