恋口の切りかた

未練を振り切るように全力で走って──


「一人で格好つけやがって」

並んで走りながら、隼人が舌打ちした。

俺は笑う。

「そりゃ、最期くらいは格好つけるぜ」


武士として、


己の誇りのために、




向かうのは、敵の巣窟。


闇鴉の一味の盗人宿──海野家の屋敷だ。