恋口の切りかた

「知れ渡れば、武家の権威を失墜させかねない失態だ。

口封じと、
武家に手出しした見せしめのため、

盗賊一味は皆殺しにし、家中でもこの事実を知る者は最少に抑えて極秘に処理するよう手配した」

「じゃあ、菊田のオッサンの息子を殺したその一味ってのが……」

「闇鴉の六郎太率いる一味だった」

「それで、うちの親父が──」


俺は納得して──

しかし何か奇妙な違和感が残るのを感じた。


ハッとなる。


「待てよ! じゃあ、菊田のオッサンは──清十郎が自分の息子を殺した盗賊一味の生き残りだって知らずに、清十郎に化けた夜叉之助に荷担してるってことか!?」


この俺の問いに、

青文はまたしても意味深長に沈黙してから、「そうなるな」と頷いた。


……何なんだ?


「オイ」


俺は、見えない瞳を睨みつけた。


「あんたよォ……俺にまだ何か隠してねェか?」