恋口の切りかた

「ほっほ。晴蔵様、御子息を庇いたいお気持ちは察するが、円士郎殿の罪をすり替えられては困る」

親父殿の発言に対して藤岡が笑って、

「証拠はこの脇差しだけではないのですよ」

と、清十郎が言った。


「確かに」と親父殿は深い溜息を吐いて俺を見た。


「昨晩殿の御寝所に侵入した輩は、覆面をしていたがお前と同じ背格好で──二刀流の使い手だったそうだ」



二刀流の使い手──。



「それは殿ご自身も直にご覧になっている。間違いありませんな?」

親父殿が左馬允に訊いて、

「……うむ」

ずっと押し黙っていた左馬允が頷くのを見て、確信した。



俺に向かって冷笑を浮かべたままの清十郎──

こいつも、二刀流だ。


やはり清十郎だ。


間違いない。

こいつが、俺を陥れるために全てを仕組んだのだ。