恋口の切りかた

「これは──! 殿! 初名の部屋においでとはどういうことか!?」

当然、二人の関係を隠すことはできなくなって、報せを受けた春告院様は激怒した。


このことは絶対に漏れぬようにとの戒厳令が布かれて、

賊の入り込んだ場所も公にできないということで、朝までは事を伏せたまま内密に曲者の捜査が行われて──


そして、朝になって見つかったものに、私は愕然とすることになる。



賊が落として去った証拠品だと言って届けられたのは、一振りの脇差しだった。




見覚えがあった。




犯人を指し示す手がかりだというそれは──




円士郎の脇差しだったのだ。