──二刀流!?
背格好から男だ。
「何者だ!?」
私の横で別式女が鋭く叫んで、刀を振りかざし部屋の中に駆け込む。
私も刀の柄に手を掛けて、居合い抜きの構えで後に続いて──
暗いのと覆面をしているのとで顔の見えないその曲者は、大きく飛び下がって外の闇へと身をひるがえした。
他にも仲間がいたのか、ばたばたと複数の足音が遠ざかってゆく。
引き際がいい。
「待て!」
怒鳴りながら別式女が後を追って外へと飛び出して、
私は部屋の中に他に潜んだ者がいないことを確認してから刀の柄から手を離し、
「ご無事ですか!? お怪我は──!?」
大急ぎで殿と初姫様に近づいて尋ねた。
「あ、ああ……大丈夫だ……俺も、初名も怪我はない」
殿は震える声で、それでもちゃんと答えを返してきたけれど、
初姫様のほうは、完全に言葉をなくした様子でがたがたと震えていて、
「今のは──」
私は人影の消えたほうをぼう然と振り返った。
「わからない……」
殿が上擦った声で言って、
それから、
たちまち城は上を下への大騒ぎとなった。
背格好から男だ。
「何者だ!?」
私の横で別式女が鋭く叫んで、刀を振りかざし部屋の中に駆け込む。
私も刀の柄に手を掛けて、居合い抜きの構えで後に続いて──
暗いのと覆面をしているのとで顔の見えないその曲者は、大きく飛び下がって外の闇へと身をひるがえした。
他にも仲間がいたのか、ばたばたと複数の足音が遠ざかってゆく。
引き際がいい。
「待て!」
怒鳴りながら別式女が後を追って外へと飛び出して、
私は部屋の中に他に潜んだ者がいないことを確認してから刀の柄から手を離し、
「ご無事ですか!? お怪我は──!?」
大急ぎで殿と初姫様に近づいて尋ねた。
「あ、ああ……大丈夫だ……俺も、初名も怪我はない」
殿は震える声で、それでもちゃんと答えを返してきたけれど、
初姫様のほうは、完全に言葉をなくした様子でがたがたと震えていて、
「今のは──」
私は人影の消えたほうをぼう然と振り返った。
「わからない……」
殿が上擦った声で言って、
それから、
たちまち城は上を下への大騒ぎとなった。



