【剣】 殿から、円士郎が私と会うことをキッパリ断ったと聞かされて、 私は衝撃を受けて、 やっぱりもう二度と円士郎とは会えないんだと思って、 悲しくて、 寂しくて── しばらくは夜になると泣いて過ごした。 それでも、殿は私には手を触れようとしなくて、私は毎晩一人で眠って 六月が過ぎ、 七月も下旬にさしかかったある夜、 ──奥御殿で、その大事件が起きた。