恋口の切りかた

何だ!?

俺と隼人は顔を見合わせて──


「大変でございます……!」


血相を変えた奉公人が走ってきた。


「そ、宗助が……血だらけで──」


「なに!?」


急いで駆けつけると、戸板に乗せられた血まみれの宗助が庭に運び込まれるところだった。


「おい! 宗助!?」


裸足で庭に駆け下りた俺が揺すぶっても、宗助はぐったりとしたまま硬く目を閉じていて反応がない。


「これは──」


宗助の全身を覆う裂傷や打撲を見て、俺は声を上げる。

明らかに普通の傷ではなかった。


「拷問の……跡か?」


庭に下りてきて、俺の横から彼を覗き込んだ隼人が一瞬息を止め、小声で囁いた。

俺は直ちに虹庵を呼ぶように命じて──


一命はとりとめたものの、

宗助はその後、数日が経過しても昏倒したまま目を覚まさなかった。