「成る程……つまり、もしも我々のうちの誰かが屋外で相手をせねばならない状況に陥った場合、現状では私以外に仕留めることができる者はいない、ということですね」
何を思っているのか、青文は気が重そうな口調で言って嘆息した。
「薙刀と実際にやり合ったことはねえが──やっぱり槍を使うあんたから見ても面倒な武器か?」
俺が尋ねると、青文は「そうだな」と宙を睨むようにしながら言った。
「槍に等しい間合いを持ちながら、突きだけではなく刀のような斬撃にも特化した武器だ。
何よりその長さと──戦国の長巻(*)ほどではないが、槍を凌ぐ重量が生み出す威力は脅威だな。
それなりの銘ある刀匠の作を達人が振り回しているとなると──相手の刃を下手に柄で受けようものなら、槍などひとたまりもなく両断されるだろうしな」
青文は、どうも国崩しの断蔵に対して特別な警戒を抱いている様子だ。
それは単にあの女武芸者が、厄介な武器を使って殺しを生業としている闇の住人であるということ以外にも、おそらくその通り名に関係しているようだったが──
元盗賊の城代家老が何を懸念しているのか、この日はわからぬまま、
俺たちは彼と別れ、結城家の屋敷に戻って──
年が明けた一月、
海野家から結城家に、とんでもない申し出があった。
(*長巻:ながまき。野太刀の柄を長くしたような、戦国時代に使用された刀剣。超重武器と呼ばれる程の質量はないが、2m前後の長さと5~7kgの重量を備えた武器)
何を思っているのか、青文は気が重そうな口調で言って嘆息した。
「薙刀と実際にやり合ったことはねえが──やっぱり槍を使うあんたから見ても面倒な武器か?」
俺が尋ねると、青文は「そうだな」と宙を睨むようにしながら言った。
「槍に等しい間合いを持ちながら、突きだけではなく刀のような斬撃にも特化した武器だ。
何よりその長さと──戦国の長巻(*)ほどではないが、槍を凌ぐ重量が生み出す威力は脅威だな。
それなりの銘ある刀匠の作を達人が振り回しているとなると──相手の刃を下手に柄で受けようものなら、槍などひとたまりもなく両断されるだろうしな」
青文は、どうも国崩しの断蔵に対して特別な警戒を抱いている様子だ。
それは単にあの女武芸者が、厄介な武器を使って殺しを生業としている闇の住人であるということ以外にも、おそらくその通り名に関係しているようだったが──
元盗賊の城代家老が何を懸念しているのか、この日はわからぬまま、
俺たちは彼と別れ、結城家の屋敷に戻って──
年が明けた一月、
海野家から結城家に、とんでもない申し出があった。
(*長巻:ながまき。野太刀の柄を長くしたような、戦国時代に使用された刀剣。超重武器と呼ばれる程の質量はないが、2m前後の長さと5~7kgの重量を備えた武器)



