恋口の切りかた

私は後ずさりながら、震える声で円士郎に真実を伝えた。


「全部──全部、私のせいだ。
私なんかが──エンのこと好きになったから──っ」


涙が滑り落ちた。


「ごめんなさい! ごめんなさい、エン」


「どこ行くんだ、留玖ッ!」


円士郎の叫びを背に聞きながら、私は彼から逃げるように走り出した。


円士郎が好きだって気持ちを私に向けてくれて、大事にしてくれて、自分のことを大切にしようと思った。

けれど、その円士郎が死にかけたのが、私のせいだなんて──




私は──




私のせいで、この世で一番大切で大好きな人を酷い目に遭わせた。




なんて恩知らずで、酷い娘なんだろう。


もう円士郎のそばになんかいられない。

そんな資格、ない──


そう悟ったら、自分のことが物凄くつまらなく思えて、どうでもよくなった。