恋口の切りかた


 【剣】

おひさは、姿を消した──



宗助は血眼で探し回っているようだけれど、

奉公人たちの話では、円士郎が担ぎ込まれた日、

ちょうど風佳と円士郎が二人で町に出かけた頃から、姿を見た者はいないという。


彼女がどうして毒芹の毒なんて持っていたのか。

どこに消えてしまったのか。


──わからない。

私と好きな人の話をして、キラキラと楽しそうに笑っていた……。

私の目には、普通の女の子にしか見えなかった。


こんな恐ろしいことをするよう風佳にそそのかす人には見えなかったのに──



円士郎のところに青文や隼人が来ているのを知って、私も二人に会って話がしたかったけれど

円士郎にどんな顔をして会えばいいのかわからなかった。


昨晩、父上が円士郎にあんな冷たい言葉をかけて、

円士郎はそれで酷く落ち込んでいる様子で、


好きな人が苦しんでいるのに、私はどうしたらいいのだろう。