恋口の切りかた

「オイオイ、本気かよ……?」

と、庭から隼人の声が聞こえて、


神妙な面持ちで頭を下げる冬馬に、俺は告げた。




「──そこまで言うなら、お前の命、俺が預かる」




「え?」

顔を上げる冬馬に向かって、俺はニッと笑いかけた。

「切腹して償うくらいなら、俺のために使えよ、その命」

「いや、しかし……」

「しかしじゃねェ! 口答えすんな」

俺はうろたえる冬馬を真っ直ぐに見つめた。


「俺にとっても、お前は大事な弟だ。それは変わってねえよ」


「兄上──」

俺を見返す双眸の白目が充血して、

「返事は?」

「──はい」

歯を食いしばって、冬馬が頭を下げた。