恋口の切りかた

「何してるんだ? 刀を……」

俺が手を伸ばすと、留玖は激しく首を振りながら部屋の隅に逃げた。

「駄目っ!」

「留玖……?」

「やだ……! やだぁ──」

恐怖に引きつった表情を浮かべた留玖の、不可解な言動に眉根を寄せて、


「留玖、お前……」


この状況で、彼女が俺から刀を遠ざけようとする理由に思い当たる。




円士郎から目を離すな。




虹庵が口にした言葉の意味がわかった。




「俺が、自害すると思って──?」



留玖はぽろぽろ涙をこぼしながら震えていた。