恋口の切りかた

円士郎がしてくれた時と同じ、痺れるような優しい感覚が口元を塞いだ。


触れ合った唇の隙間から、

こぼれないように気をつけて、私は口に含んだ薬をゆっくり注いで


こくん、と円士郎の喉が動いて、薬がその奥へと運ばれていく。


良かった……
飲んでくれた……


私はまた泣きそうになるのをこらえて、

唇を離して、
もう一度口に薬を含んで、



エン、お願い……戻ってきて……



円士郎の柔らかな温もりを感じながら、


その思いを、

重ねた唇の奥へと何度も繰り返し伝えた。