恋口の切りかた

え──?

口移しで……?


私は固まった。


「妹とは言え、留玖は円士郎と血の繋がりもないし、年頃の若い娘だ。
私としても、このようなことを頼むのは気が引けるから……」


「や……やります……!」


私は、赤くなって膝に視線を落としたまま、虹庵に言った。


「私がエンに飲ませます……」


円士郎は私がつらい時、いつもそばにいて救ってくれた。

今度は私が、円士郎を助けたいと思った。


私は膝の上の両手を握りしめて──


私の様子を見た虹庵は、そうかと頷いて、

「兄思いの妹を持って円士郎は幸せだな」

私の心の中を知ってか知らずか、そんな風に呟いて、

水と薬を一緒に口に含んでゆっくり飲ませる方法と、薬を飲ませる間隔について詳しく説明してくれて、

冬馬と同じように、円士郎を頼むよと言い残して帰っていった。