恋口の切りかた

そう思って、


駄目だ、と懸命に否定した。

気持ちを消してしまおうとした。


もう終わりにしなくちゃ……

諦めなくちゃ……


手にしていた着物を、固く握りしめる。



円士郎の枕元に再び座り込んで、私は震える手で縫い上がった着物を見せた。

「これね、かんざしのお礼にと思って……着物、エンのために縫ったの」

「着物……?」

円士郎が、驚いたような顔をした。

「……俺に……?」

「うん……」

緊張で、全身が脈打っているような感覚を覚えながら、私は頷いた。

「留玖が……縫ったのか……?」

「うん、そうだよ……」


言わなくちゃ──

私も円士郎のことが好きだったって。


それで終わりにしなくては。


気持ちだけが焦って、
唇が震えて、

なかなか言葉にできずにいたら、


円士郎が、とても幸せそうな、嬉しそうな顔で笑って──


「はは……やっぱり夢かな……」


それは普段の彼からは想像もできないような、弱々しい声で、

張り裂けそうな痛みが私の胸に走った。