恋口の切りかた

それから、母上は倒れて寝込んでしまって、

雪丸はりつ様の離れに遠ざけて、私と冬馬は青文と亜鳥から話を聞いて──


大河家と結城家の存続に関わるからと、青文は直ちに箝口令(かんこうれい)を敷くように言ってくれて、

冬馬がこのことを伏せるように屋敷の者に伝えた。



円士郎は屋敷の奥の部屋に寝かされて、虹庵が診てくれていたのだけれど、


猛毒である毒芹を飲まされたという、その症状は酷かった。


手足の硬直と激しい痙攣を何度も繰り返して、時々息が止まりそうになって──


「兄上! 兄上、しっかりして下さい!」

「エン!」


私や冬馬が必死に呼びかけても反応がなかった。


「何故です……兄上……! どうしてこのようなことに──」


冬馬が奥歯を噛みしめて、


どうして……?


私の頭の中にもその言葉ばかりが浮かんで、涙がこぼれた。


やがて、冬馬と私は別の部屋に移動して、

待っていた青文と亜鳥と一緒に、風佳を囲んで座った。

「わけを説明してはもらえませんかね?」

青文が風佳に尋ねて、

「風佳殿……何故……?」

冬馬が風佳を見つめた。