最近仲良くなった女中さんだと、風佳におひさのことを紹介すると、二人はすっかりうち解けて、
お互いに、好きな人からもらった髪飾りのことを楽しそうに話したりしていて──
いいな……。
私はずっと下を向いていた。
「こんな縁談、破談になってしまえばよいのに……!」
唐突に、風佳がそんなことを口にして、
私ははっとした。
「誰も幸せになれませんもの」
風佳はそう言って、唇をぎゅっと噛んだ。
「それで、おつるぎ様が円士郎様と一緒になったら素敵ですのに」
「そんなの駄目だよ。無理だよ……」
私は悲しくて、泣きそうになるのを必死に我慢しながら言った。
「だって、兄上と私は身分が違うもの」
「まあ、何を仰るのです! おつるぎ様は立派な先法御三家の御令嬢じゃないですか!」
おひさがぐっと胸の所で拳を作って、力を込めてそう言った。
「今はそうでも……もともと農民だもん。
それなのに……
養女にしていただいただけで幸せなことなのに……
その恩を忘れてそんな身の程知らずな真似なんか、絶対にできない……!」
私が項垂れると、「そうですね」と風佳も悲しそうな声を出した。
「例え、円士郎様との縁談が破談となっても、冬馬様は結城家の御当主になられる身ではなく、御次男ですものね。
いずれ良家に養子縁組もありましょう。
我が大河家には幼き弟の菊丸がおります。
私と冬馬様も、どうやっても結ばれませぬ……」
お互いに、好きな人からもらった髪飾りのことを楽しそうに話したりしていて──
いいな……。
私はずっと下を向いていた。
「こんな縁談、破談になってしまえばよいのに……!」
唐突に、風佳がそんなことを口にして、
私ははっとした。
「誰も幸せになれませんもの」
風佳はそう言って、唇をぎゅっと噛んだ。
「それで、おつるぎ様が円士郎様と一緒になったら素敵ですのに」
「そんなの駄目だよ。無理だよ……」
私は悲しくて、泣きそうになるのを必死に我慢しながら言った。
「だって、兄上と私は身分が違うもの」
「まあ、何を仰るのです! おつるぎ様は立派な先法御三家の御令嬢じゃないですか!」
おひさがぐっと胸の所で拳を作って、力を込めてそう言った。
「今はそうでも……もともと農民だもん。
それなのに……
養女にしていただいただけで幸せなことなのに……
その恩を忘れてそんな身の程知らずな真似なんか、絶対にできない……!」
私が項垂れると、「そうですね」と風佳も悲しそうな声を出した。
「例え、円士郎様との縁談が破談となっても、冬馬様は結城家の御当主になられる身ではなく、御次男ですものね。
いずれ良家に養子縁組もありましょう。
我が大河家には幼き弟の菊丸がおります。
私と冬馬様も、どうやっても結ばれませぬ……」



