恋口の切りかた

祝いの宴の席で、俺が進み出て、


白無垢で終始目を伏せたままの亜鳥と、

その横に、祝言の場でもやはり覆面をしたまま座する青文に声をかけた時、


「円士郎殿、許されよ。今宵、彼女には全てを話す」


覆面の奥からは、くぐもった声音で放たれたのはそんな言葉だった。


「どうか達者で」


俺は、そう続けた友の見えない顔を、まじまじと見つめた。


「あんた、まさか──そういうつもりで……」





彼女に全てを話す。




五年前の、雨宮失脚の真相を──

こいつが親父殿と共謀して亜鳥の父親を死に追いやったという、世間には隠されたままの真相を伝えるということは──




──討たれるつもりなのか……!




愕然としながら、この男の胸の内を知った。