「棒術……? 遊水さんって、棒術が使えたの?」
俺たちが駆けつけた時に、明らかにそれとわかる武術の構えをとっていた棒手振男を見つめて、留玖がかわいい声で驚いたように言った。
亜鳥を守るように背中に引き入れたまま、棒を構えていた遊水と、
倒れ伏した浪人たちとを俺は見比べた。
遊水が手にした棒の間合いと、浪人たちか手にした刀の間合いは確かに遊水にとって有利だ。
戦乱の世ならばいざ知らず、道場稽古でも長柄の獲物を相手にすることが少なくなった昨今、
刀に慣れ親しんだ者が、間合いの長い獲物を相手にする難しさは俺も以前の経験で身に染みている。
だが──
倒れた男たちの中には刀を握っていない者もいて、
手にした刀をあさっての方向に弾き飛ばされたのであろうことが窺えた。
以前、俺が
伊羽邸で、槍を手にした宮川中をねじ伏せたように、
いかに間合いが異なる武器が相手でも、結局は、
棒で刀を弾き飛ばすことが可能ならば、
刀で天秤棒を叩き斬ることもまた等しく可能なのである。
この結果は、
武器の有利性を差し引いてなおあまりある、両者の実力の差を雄弁に物語っていた。
加えて、
先日、俺と隼人が兵五郎一家のところに殴り込んで、ヤクザ者を相手にした状況とはワケが違う。
今、留玖と二人で手分けしてお縄にした残りの浪人たちは、皆が達人ではなかったが、それなりに剣の心得がある者たちばかりだった。
腕に覚えのある者たち十余人に囲まれて、戦力外の女を庇いながら、六人を仕留めた。
同じ状況に置かれて、果たして今の俺や留玖にもできる真似なのかどうか──。
俺たちが駆けつけた時に、明らかにそれとわかる武術の構えをとっていた棒手振男を見つめて、留玖がかわいい声で驚いたように言った。
亜鳥を守るように背中に引き入れたまま、棒を構えていた遊水と、
倒れ伏した浪人たちとを俺は見比べた。
遊水が手にした棒の間合いと、浪人たちか手にした刀の間合いは確かに遊水にとって有利だ。
戦乱の世ならばいざ知らず、道場稽古でも長柄の獲物を相手にすることが少なくなった昨今、
刀に慣れ親しんだ者が、間合いの長い獲物を相手にする難しさは俺も以前の経験で身に染みている。
だが──
倒れた男たちの中には刀を握っていない者もいて、
手にした刀をあさっての方向に弾き飛ばされたのであろうことが窺えた。
以前、俺が
伊羽邸で、槍を手にした宮川中をねじ伏せたように、
いかに間合いが異なる武器が相手でも、結局は、
棒で刀を弾き飛ばすことが可能ならば、
刀で天秤棒を叩き斬ることもまた等しく可能なのである。
この結果は、
武器の有利性を差し引いてなおあまりある、両者の実力の差を雄弁に物語っていた。
加えて、
先日、俺と隼人が兵五郎一家のところに殴り込んで、ヤクザ者を相手にした状況とはワケが違う。
今、留玖と二人で手分けしてお縄にした残りの浪人たちは、皆が達人ではなかったが、それなりに剣の心得がある者たちばかりだった。
腕に覚えのある者たち十余人に囲まれて、戦力外の女を庇いながら、六人を仕留めた。
同じ状況に置かれて、果たして今の俺や留玖にもできる真似なのかどうか──。



