「ふえ?」
予想外の名前が耳に飛び込んできて、私は間抜けな声を出した。
「そうすけ?」
ぽかんとなる私の前で、女中は頬を赤らめて、
「じ、実は、宗助さんが手にしているのを見て、私がねだってしまったのです。
だから、宗助さんのほうから私に下さったわけではなくて……その、安心してくださいね」
と、焦った様子で口にした。
「待って! 待ってよ、これ、宗助からもらったの!?」
どういうこと?
だって、これを買ってたのは円士郎なのに──
「はい。おつるぎ様はご存じだったのではないのですか?」
女中が不思議そうに首を傾げた。
「本当に、宗助からもらったの?」
「はい」
「エンからじゃなくて?」
「エン……って、円士郎様ですか?」
女中がきょとんとした。
私ははっと口を押さえて──
「え? ひょっとして、おつるぎ様は今……私がこれを円士郎様からいただいたと思って、泣いてらしたのですか?」
しまったと思ったけれど、女中のくりくりした目が見る間に大きく見開かれて、
「え? ええ!? それは、つまり──」
「わああ! 違う! 違う──っ」
物凄く楽しい発見をしてしまったと言わんばかりに声を上げた女中と、
真っ赤っかになって説得力皆無の否定の言葉を口にする私の叫びとが、
明るい日差しに照らされた庭に響いた。
予想外の名前が耳に飛び込んできて、私は間抜けな声を出した。
「そうすけ?」
ぽかんとなる私の前で、女中は頬を赤らめて、
「じ、実は、宗助さんが手にしているのを見て、私がねだってしまったのです。
だから、宗助さんのほうから私に下さったわけではなくて……その、安心してくださいね」
と、焦った様子で口にした。
「待って! 待ってよ、これ、宗助からもらったの!?」
どういうこと?
だって、これを買ってたのは円士郎なのに──
「はい。おつるぎ様はご存じだったのではないのですか?」
女中が不思議そうに首を傾げた。
「本当に、宗助からもらったの?」
「はい」
「エンからじゃなくて?」
「エン……って、円士郎様ですか?」
女中がきょとんとした。
私ははっと口を押さえて──
「え? ひょっとして、おつるぎ様は今……私がこれを円士郎様からいただいたと思って、泣いてらしたのですか?」
しまったと思ったけれど、女中のくりくりした目が見る間に大きく見開かれて、
「え? ええ!? それは、つまり──」
「わああ! 違う! 違う──っ」
物凄く楽しい発見をしてしまったと言わんばかりに声を上げた女中と、
真っ赤っかになって説得力皆無の否定の言葉を口にする私の叫びとが、
明るい日差しに照らされた庭に響いた。



