恋口の切りかた

とにかく、この無礼千万なインチキ霊能力者を引っ張って廊下に連れ出し、俺は何のつもりだと詰め寄った。

「遊水さんから聞きましたが……冬馬様は、養子だそうですね。今年でおいくつに?」

俺の質問には答えず、与一はそう聞き返してきて、

「はあ? 留玖と同じで十七だ。それがどうした?」

俺が答えると、表情を険しくし、「一致するな……」と二代目鵺の声でボソリと呟いた。

「一致する? 何とだ?」

「結城家に養子に入られたのはいつです?」

またしても俺の問いを無視し、与一は尼僧の声に戻って訪ねた。

「……俺が八つ、冬馬が七つの時だよ」

「…………」

俺の答えを聞いた尼僧は黙り込んだ。

「おい……! 何だってんだ!?」

声を荒げる俺に、与一は何も説明せず、ただ


「円士郎様、ご舎弟にはようくお気をつけられませ」


と、切れ長の目を細めてそんな忠告だけをして帰っていった。


冬馬に気をつけろ……?


俺は与一の忠告の意味を考えてみたが、

それが何を意味していたのか──この時は全く想像もできなかった。