恋口の切りかた

「そ……それは……その……乙女心というものでござる……」


しばしの後に、霊子から発せられたセリフを聞いて、円士郎がポカンとした。

「はァ?」

私たちも円士郎と同じような表情で霊子を見つめて──


「お……乙女ならば誰しも、お慕いしている殿方のそばにいたいと思うものでござろう?」


お慕いしている殿方!?


皆の視線の先でくノ一は、

赤く染まった頬を恥じらうように両手で押さえて、
甘い溜息を漏らし、

そして衝撃的な言葉を口にした。


「はあ……鬼之介新三郎三太九郎太郎五郎衛門之進さまって、いつ見ても素敵なお方でござるぅ」