恋口の切りかた

ンな──!?


「何を言い出すので!? 師範代!?」

「そんな、子供に──先生!」


俺が目を剥(む)き、門下生たちが口々に声を上げる。

そりゃまあ、真剣での稽古というのもやると聞いたことはあるが──

少なくともそんなもの、俺は今までやったことはねーぞ。

「師範!」

門下生たちが親父殿を見た。


「いい、いい。儂の指示だ」

とぼけた調子で親父殿。


「どうした? キミはそれで盗賊を斬ったのだろう?」

そう言って、虹庵はずらりっと自分も刀を抜き、

刀丸に向かって構えた。