「天照の仕掛けなら、解明させてもらったぜ?」

「な……なに!?」


俺が放ったセリフで、兵五郎が凍りついた。


「ついでに、こちらで手を加えて仕掛けを乗っ取らせてもらった」


俺の言葉と同時に、近くの屋根の上から鬼之介と宗助が顔を出し、


「ああ、俺はただの見物なんでどうぞお構いなく」

などとふざけた口調で言いながら、近くに潜んでいた遊水も姿を見せた。


「ば……ばかな……! このカラクリを解明して仕掛けを乗っ取った、だと!?」


こいつらもこんな事態はまさか予想していなかっただろう。

うろたえる兵五郎に俺は満面の笑みを向けた。


「まさに名は体を表すだったぜ。
『天照』──つまり天照大神の名が示すとおり、太陽の光を使った仕掛け。しかも、それだけじゃない」


以前、月読の正体が燐という物質だと知った時、俺は月読尊が三種の神器で言えば勾玉の象徴だと言った。


同様に、


「三種の神器では、天照大神は八咫鏡(やたのかがみ)──鏡の象徴だ」