恋口の切りかた





そのときの俺には、まだ虹庵の言っている意味がよくわからなかったが……。


「ふむ──可能ではあるが、易しいことではない。事実ならば、それをやってのけたあの子には私も興味があるな」


虹庵はそんな風につぶやいた。